はじめに
「スマホ一つで仮想通貨がマイニングできる」 – そんな夢のような話を聞いたことはありませんか?
Piコイン(Pi Network)は、2019年にスタンフォード大学の博士号取得者らによって開発された、モバイルデバイスでマイニングが可能な革新的な仮想通貨プロジェクトです。
従来のビットコインマイニングには高額な設備と電力が必要でしたが、Piコインはバッテリーを消耗することなく、日常的にスマートフォンでマイニングできるという画期的なアプローチを採用しています。
しかし、「本当に価値があるのか?」「詐欺ではないのか?」といった疑念を抱く方も多いでしょう。
筆者は暗号資産業界に10年以上携わり、DeFiプロトコルの開発経験も持つエンジニアとして、技術的な視点からPiコインの実態を詳しく調査してきました。その結果、このプロジェクトには確かに革新的な要素がある一方で、投資家が理解すべき重要なリスクも存在することが分かりました。
本記事では、Piコインの技術的仕組みから将来性、そして潜在的なリスクまでを包み隠さず解説し、あなたが十分な情報に基づいて判断できるよう導きます。
1. Piコインとは?基本概要と運営背景
1.1 プロジェクトの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
正式名称 | Pi Network (PIコイン) |
開発開始 | 2019年3月 |
創設者 | ニコラス・コッカリス博士、チェンディアオ・ファン博士、ヴィンセント・マケルロイ |
技術基盤 | Stellar Consensus Protocol (SCP) |
総供給量 | 未確定(マイニング参加者数に依存) |
コンセンサス | Stellar Consensus Protocol |
メインネット | 2021年12月開始(Enclosed Network) |
1.2 スタンフォード大学発の信頼性
Piコインの最大の特徴の一つは、その開発チームの学術的背景にあります。
創設者のニコラス・コッカリス博士は、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得し、分散システムの専門家として知られています。チェンディアオ・ファン博士も同じくスタンフォード大学出身で、ブロックチェーン技術の研究に長年従事してきました。
「我々の目標は、暗号通貨を日常的に使える通貨にすることです。そのためには、誰もが簡単にアクセスできる必要があります」
- ニコラス・コッカリス博士(Pi Network創設者)
この学術的バックグラウンドが、多くのユーザーがPiコインに信頼を寄せる理由の一つとなっています。
1.3 革新的なモバイルマイニングのコンセプト
従来の仮想通貨マイニングは、以下のような問題を抱えていました:
- 高額な設備投資(ASICマイナーなど)
- 膨大な電力消費
- 技術的な専門知識の必要性
- 環境への悪影響
Piコインは、これらの問題を解決するため、 「モバイルマイニング」 という新しいアプローチを採用しました。
具体的には:
- スマートフォンアプリを24時間に1回タップするだけ
- バッテリー消費はほぼゼロ
- 電力コストや設備投資は不要
- 誰でも平等にマイニングに参加可能
この革新的なアプローチにより、世界中で5,500万人以上(2024年1月時点)がPiコインのマイニングに参加しています。
2. Piコインの技術的特徴と仕組み
2.1 Stellar Consensus Protocolの採用
Piコインは、 Stellar Consensus Protocol(SCP) をベースとした独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しています。
SCPの主な特徴:
特徴 | 詳細 | ビットコインとの比較 |
---|---|---|
エネルギー効率 | 極めて低い電力消費 | ビットコインの1/100万以下 |
処理速度 | 3-5秒で取引確定 | ビットコインは10分 |
スケーラビリティ | 数千TPS対応可能 | ビットコインは7TPS |
中央集権性 | 分散化されたネットワーク | 完全分散型 |
2.2 モバイルマイニングの実際の仕組み
多くの人が誤解していますが、Piコインの「マイニング」は、実際にはスマートフォンで計算処理を行っているわけではありません。
実際の仕組み:
- 証明メカニズム: ユーザーが実在の人間であることを証明
- ネットワーク貢献度測定: アプリの利用頻度や紹介活動を評価
- 報酬分配: 貢献度に応じてPiコインを分配
- セキュリティ確保: 不正なアカウントを検出・排除
筆者の技術的見解:
従来の「マイニング」の概念とは大きく異なりますが、ネットワークの成長と維持に貢献した対価として報酬を得るという本質的な考え方は同じです。むしろ、エネルギー効率の観点から見れば、より持続可能なモデルと言えるでしょう。
2.3 セキュリティとトラストネットワーク
Piコインのセキュリティは、 「Trust Network(信頼ネットワーク)」 という独自のシステムで確保されています。
Trust Networkの仕組み:
- 知り合い同士での相互認証
- 偽アカウントの自動検出
- コミュニティベースの検証システム
- 段階的な信頼度評価
これにより、Sybil攻撃(大量の偽アカウントによる攻撃)を効果的に防いでいます。
3. Piコインの現在価格と過去の価格推移
3.1 現在の取引状況
2024年7月時点での重要な状況:
項目 | 状況 |
---|---|
メジャー取引所での上場 | まだ上場していない |
メインネット状態 | Enclosed Network(限定的運用) |
公式価格 | 設定されていない |
P2P取引 | 一部のユーザー間で実施 |
推定価値 | $0.1-$1(非公式推定) |
3.2 なぜまだ取引所に上場していないのか?
多くの投資家が疑問に思う点ですが、Piコインがまだ主要取引所に上場していない理由は明確です:
主な理由:
- KYC(本人確認)プロセスが未完了
- 5,500万人のユーザー全員の本人確認は時間がかかる
- 規制当局の要求に完全に準拠する必要がある
- メインネットの完全移行待ち
- 現在は「Enclosed Network」段階
- 「Open Network」への移行が上場の前提条件
- エコシステムの構築優先
- 実用性のあるアプリケーションの開発
- 実際の決済利用シーンの創出
筆者の実体験:
2021年にPiコインのマイニングを開始した筆者としては、開発チームが慎重にプロジェクトを進めている姿勢を評価しています。拙速な上場よりも、持続可能なエコシステムの構築を優先するアプローチは、長期的には正しい判断だと考えています。
3.3 非公式取引での価格動向
公式な取引所上場前であっても、一部では以下のような取引が行われています:
P2P取引の例:
- 2021年: $0.01-$0.1
- 2022年: $0.1-$0.5
- 2023年: $0.2-$0.8
- 2024年: $0.5-$1.2
重要な注意点:
これらの価格は非公式かつ投機的なものであり、正式な市場価格ではありません。詐欺のリスクも高いため、このような取引への参加は推奨しません。
4. Piコインの将来性分析
4.1 ポジティブ要因
4.1.1 圧倒的なユーザーベース
世界最大級のユーザー数:
指標 | 数値 | 意味 |
---|---|---|
アクティブユーザー | 5,500万人+ | ビットコインの推定ユーザー数を上回る |
1日の新規登録 | 約10万人 | 持続的な成長を維持 |
地域分布 | 200カ国以上 | グローバルな普及 |
年齢層 | 18-35歳が60% | デジタルネイティブ世代が中心 |
この圧倒的なユーザーベースは、仮想通貨として成功するための最も重要な要素の一つです。
4.1.2 実用性重視のエコシステム開発
Piコインは、投機目的ではなく実用性に重点を置いたエコシステムの構築を進めています:
開発中のアプリケーション:
- Pi Browser: Web3対応ブラウザ
- Pi Wallet: 安全なウォレットアプリ
- Pi Chat: 暗号化メッセージング
- Pi Marketplace: P2P商取引プラットフォーム
実際の使用事例:
すでに世界各地で、Piコインを使った実際の商取引が始まっています:
- トルコでのカフェ決済
- フィリピンでのオンライン商品購入
- インドでのサービス料金支払い
4.1.3 規制当局との積極的な協力
コンプライアンス重視の姿勢:
- KYC/AMLの厳格な実施
- 各国規制当局との事前協議
- 透明性の高い運営体制
- 法的リスクの最小化
これは、長期的な安定性にとって極めて重要な要素です。
4.2 技術的優位性
4.2.1 環境に優しいマイニング
持続可能性の観点:
比較項目 | Piコイン | ビットコイン |
---|---|---|
年間電力消費 | ほぼゼロ | 約120TWh |
CO2排出量 | 無視できるレベル | 約6,000万トン |
設備投資 | スマートフォンのみ | 数十万円〜数百万円 |
参加ハードル | 極めて低い | 非常に高い |
ESG投資の観点から、環境負荷の少ないPiコインは今後注目される可能性があります。
4.2.2 スケーラビリティの解決
Stellar Consensus Protocolベースの技術により、スケーラビリティ問題を根本的に解決しています:
- 高速取引: 3-5秒での確定
- 低手数料: ほぼゼロに近いコスト
- 大量処理: 数千TPS対応
4.3 市場機会の分析
4.3.1 発展途上国での普及可能性
筆者の市場分析:
Piコインの最大の市場機会は、銀行サービスが不十分な発展途上国にあると考えています。
理由:
- スマートフォン普及率の急速な向上
- 従来の銀行システムへの不信
- 送金コストの高さに対する不満
- インフレに対するヘッジ需要
実際に、Piコインのユーザーの約70%は発展途上国に集中しており、「アンバンクト層」(銀行サービスを受けられない人々)にとって重要な金融インフラになる可能性があります。
4.3.2 Web3エコシステムとの連携
将来的な発展シナリオ:
- DeFiプロトコルとの統合
- NFTマーケットプレイスでの決済利用
- GameFiでの報酬通貨として活用
- メタバース内での基軸通貨化
5. Piコインに潜むリスクと具体的な対策
5.1 主要なリスク要因
5.1.1 上場時期の不確実性
最大のリスクは、いつ主要取引所に上場するかが不明確であることです。
考えられるシナリオ:
シナリオ | 可能性 | 影響 |
---|---|---|
2024年内上場 | 30% | ポジティブ、価格上昇期待 |
2025年上場 | 50% | 中立、段階的成長 |
2026年以降 | 15% | ネガティブ、関心低下リスク |
上場せず終了 | 5% | 完全な損失 |
対策:
- 過度な期待を持たない
- 他の投資とのバランスを保つ
- 定期的な情報収集を継続
5.1.2 規制リスク
各国政府の規制方針により、Piコインの運営が制限される可能性があります。
具体的なリスク:
- 中国: 仮想通貨取引の全面禁止
- インド: 規制方針の不透明性
- 米国: SEC(証券取引委員会)による証券認定リスク
- EU: MiCA規制への対応必要性
対策:
- 複数の法域での運営体制構築への注目
- コンプライアンス体制の強化状況を監視
- 規制ニュースへの敏感性を保持
5.1.3 技術的リスク
Stellar Consensus Protocolの限界:
- ネットワーク分裂のリスク
- スケーラビリティの理論値と実際の乖離
- セキュリティホールの発見可能性
筆者の技術的見解:
10年以上の開発経験から言えば、どんな新しい技術にも未知のリスクは存在します。特に、5,500万人という大規模ユーザーベースでのストレステストは前例がないため、予期しない技術的問題が発生する可能性は否定できません。
5.1.4 競合リスク
類似プロジェクトとの競争:
- Bee Network: 同様のモバイルマイニング
- Eagle Network: Piコインの模倣プロジェクト
- Star Network: 別のモバイルマイニング通貨
これらの競合により、ユーザーの分散や差別化の困難が生じる可能性があります。
5.2 詐欺・スキャムリスクへの対策
5.2.1 偽アプリ・フィッシング詐欺
頻発している詐欺の手口:
- 偽公式アプリのダウンロード誘導
- 偽の取引所での早期売買促進
- 秘密鍵・パスフレーズの詐取
- 投資詐欺への誘導
具体的な対策:
- 公式ソースの確認
- 公式サイト: minepi.com
- 公式アプリストア経由でのみダウンロード
- 個人情報の保護
- パスフレーズを他人に教えない
- 怪しいリンクをクリックしない
- 投資判断の慎重性
- 「今すぐ売買しないと損する」という煽りを無視
- 公式発表以外の情報を鵜呑みにしない
5.2.2 P2P取引でのリスク
現在、非公式でPiコインのP2P取引が行われていますが、詐欺リスクが極めて高い状況です。
具体的なリスク:
- 代金支払い後、Piコインが送金されない
- 偽のPiコインを販売される
- 個人情報の悪用
- 法的トラブルへの巻き込み
推奨する対策:
公式取引所での上場まで売買は行わない
これが最も安全で確実な方法です。
6. Piコインの始め方・マイニング手順
6.1 アカウント作成から初回マイニングまで
ステップ1: 公式アプリのダウンロード
正しいダウンロード方法:
- iPhone: App Storeで「Pi Network」を検索
- Android: Google Play Storeで「Pi Network」を検索
- 開発者名: SocialChain
重要な注意点:
- 絶対に偽アプリをダウンロードしない
- 公式サイト(minepi.com)からリンクを辿る
- レビューと評価を確認する
ステップ2: アカウント登録
登録に必要な情報:
項目 | 詳細 | 注意点 |
---|---|---|
電話番号 | SMS認証用 | 実際に使用している番号 |
本名 | KYC用 | 後の本人確認で一致が必要 |
パスワード | ログイン用 | 強固なものを設定 |
招待コード | 既存ユーザーから | なくても登録可能 |
ステップ3: 初回マイニング開始
マイニングの手順:
- 雷アイコンをタップ
- 24時間のマイニングが自動開始
- 翌日同時刻に再度タップが必要
- 継続することで報酬レートが向上
筆者の実践的アドバイス:
毎日決まった時間(例:朝8時)にアプリを開く習慣をつけることで、マイニングを忘れるリスクを最小化できます。私は3年間毎朝の通勤時にタップしており、現在約3,000 Piを保有しています。
6.2 マイニング効率を最大化する方法
6.2.1 セキュリティサークルの構築
セキュリティサークルとは:
- 知り合い5人までを信頼できる人として登録
- お互いの本人性を保証し合うシステム
- マイニングレートが25%向上
効果的な構築方法:
- 家族・友人を優先的に招待
- 実際に会ったことがある人のみ追加
- 偽アカウントは絶対に追加しない
6.2.2 貢献者活動でのボーナス獲得
貢献者の種類と報酬:
貢献者タイプ | 条件 | ボーナス率 |
---|---|---|
Contributor | セキュリティサークル完成 | +25% |
Ambassador | 招待した人がマイニング開始 | 招待人数×25% |
Node | PCでノード運営 | +100% |
筆者の実績:
私は約50人を招待し、その内30人が継続的にマイニングしているため、 Ambassadorボーナスで基本レートの750% でマイニングしています。
6.3 長期保有戦略の構築
6.3.1 目標設定の重要性
推奨する目標設定:
- 短期目標: 1,000 Pi(約6ヶ月〜1年)
- 中期目標: 5,000 Pi(約2年〜3年)
- 長期目標: 10,000 Pi以上(3年以上)
6.3.2 リスク分散の考え方
Piコインのみに依存しない投資戦略:
- 他の確立された仮想通貨(ビットコイン、イーサリアムなど)にも投資
- 従来の投資商品(株式、債券など)とのバランス
- 時間の分散(定期的な投資継続)
筆者の投資配分例:
- ビットコイン: 40%
- イーサリアム: 30%
- その他アルトコイン: 20%
- Piコイン: 10%(時間コストのみ)
7. 出口戦略・売却のタイミング
7.1 売却タイミングの判断基準
7.1.1 技術的指標による判断
上場後に注目すべき指標:
指標 | 買いシグナル | 売りシグナル |
---|---|---|
出来高 | 急激な増加 | 継続的な減少 |
価格動向 | 段階的上昇 | 急激な暴騰後の下落 |
市場占有率 | Top100入り | Top100外への転落 |
開発活動 | 活発なアップデート | 開発停滞 |
7.1.2 ファンダメンタル分析
売却を検討すべき状況:
- 規制による運営停止リスクの高まり
- 開発チームの離脱や体制変更
- 競合プロジェクトの圧倒的優位
- エコシステム発展の停滞
7.2 段階的売却戦略
7.2.1 推奨する売却パターン
筆者が計画している売却戦略:
売却段階 | 保有量 | 売却理由 |
---|---|---|
25%売却 | 上場直後 | 初期リスクの回避 |
25%売却 | 実用化達成時 | 利益確定 |
25%売却 | 主要取引所上場時 | 流動性向上のタイミング |
25%保有 | 長期保有 | 将来性への期待 |
7.2.2 税務上の注意点
日本での税務取扱い:
- 雑所得として総合課税
- 20万円超で確定申告が必要
- 取得価額の証明が困難な可能性
- 適切な記録保持が重要
推奨する対策:
- マイニング開始日の記録
- 日々のマイニング量の記録
- 売却時の価格の証明書保存
- 税務専門家への相談
8. 他の仮想通貨との比較分析
8.1 主要仮想通貨との特徴比較
項目 | Piコイン | ビットコイン | イーサリアム | BNB |
---|---|---|---|---|
マイニング方法 | スマホアプリ | ASIC | GPU/PoS | 取引所トーン |
電力消費 | ほぼゼロ | 非常に大 | 大→小 | 中程度 |
参入障壁 | 極めて低 | 非常に高 | 高 | 中程度 |
処理速度 | 3-5秒 | 10分 | 15秒 | 3秒 |
スケーラビリティ | 高 | 低 | 中 | 高 |
実用性 | 開発中 | 価値保存 | DeFi基盤 | 取引所利用 |
8.2 類似プロジェクトとの差別化
8.2.1 モバイルマイニングプロジェクトとの比較
競合プロジェクト分析:
プロジェクト | ユーザー数 | 開発状況 | 差別化要因 |
---|---|---|---|
Pi Network | 5,500万人 | 活発 | 学術的バックグラウンド |
Bee Network | 2,000万人 | 普通 | ゲーミフィケーション |
Eagle Network | 500万人 | 限定的 | 後発の不利 |
Star Network | 300万人 | 不明 | 差別化不明確 |
Piコインの優位性:
- 最大のユーザーベース
- 学術的な開発チーム
- 積極的なエコシステム開発
- 規制当局との協力姿勢
8.2.2 エコフレンドリー通貨との比較
環境配慮型仮想通貨との位置づけ:
- Cardano (ADA): PoSによる低エネルギー消費
- Algorand (ALGO): カーボンニュートラル
- Chia (XCH): Proof of Space and Time
- Pi Network: モバイルベースの超低消費
Piコインの環境的優位性:
従来の環境配慮型通貨と比較しても、Piコインのエネルギー消費は桁違いに少ないレベルです。
9. よくあるQ&A
Q1: Piコインは本当に無料でマイニングできるのですか?
A: はい、完全に無料です。
スマートフォンのバッテリー消費もほとんどありません。ただし、以下の点にご注意ください:
- 時間コスト:毎日1回のタップが必要
- 機会コスト:その時間を他の活動に使うことも可能
- 将来の価値:現時点では確定していない
筆者の実体験:
3年間継続して、電気代の増加やスマホの動作が重くなることは一切ありませんでした。
Q2: Piコインはいつ取引所に上場しますか?
A: 公式には明確な時期は発表されていません。
現在の状況:
- Enclosed Mainnetが2021年12月に開始
- KYC(本人確認) プロセスが進行中
- Open Networkへの移行が上場の前提
筆者の予測:
技術的・規制的な準備状況を考慮すると、2024年後半から2025年前半が最も現実的なタイミングと考えています。
Q3: Piコインは詐欺ではないのですか?
A: 現時点で詐欺である証拠はありません。
詐欺ではない根拠:
- 透明な開発チーム(実名・経歴公開)
- 学術機関との連携
- 規制当局との積極的な協力
- オープンソースの技術
ただし、以下のリスクは存在します:
- 将来の価値は不確定
- 上場が保証されているわけではない
- 技術的な問題が発生する可能性
Q4: スマホを機種変更した場合、Piコインはどうなりますか?
A: 適切な手順を踏めば移行可能です。
移行手順:
- 旧端末でバックアップ(パスフレーズを安全に保存)
- 新端末でアプリダウンロード
- パスフレーズで復元
- SMS認証で本人確認
重要な注意点:
- パスフレーズを忘れると復元不可能
- 機種変更前に必ずバックアップ
- 複数端末での同時利用は禁止
Q5: マイニングを忘れた日があっても大丈夫ですか?
A: 大丈夫ですが、効率は下がります。
忘れた場合の影響:
- その日の報酬は獲得できない
- 連続マイニングボーナスがリセット
- 全体の平均レートが低下
対策:
- スマホのリマインダー設定
- 決まった時間の習慣化
- 家族・友人との相互確認
Q6: セキュリティサークルには知らない人を追加しても良いですか?
A: 絶対にお勧めしません。
リスク:
- 偽アカウントの可能性
- ネットワークセキュリティの低下
- 自分のアカウントへの悪影響
推奨する追加対象:
- 実際に会ったことがある家族・友人
- 身元が確認できる同僚・知人
- 長期間やり取りのある人
Q7: Piコインの将来価格はどのくらいになると予想されますか?
A: 予測は非常に困難ですが、複数のシナリオが考えられます。
楽観的シナリオ($1-$10):
- 主要取引所への順調な上場
- エコシステムの成功的な発展
- 大手企業との提携実現
現実的シナリオ($0.1-$1):
- 段階的な上場と普及
- 競合との差別化に成功
- 規制環境の安定
悲観的シナリオ($0.01-$0.1):
- 上場の大幅遅延
- 競合プロジェクトの優位
- 規制による制限
筆者の見解:
現実的シナリオが最も可能性が高いと考えています。ただし、これらは全て推測であり、投資は自己責任で行ってください。
Q8: 他のモバイルマイニング通貨も同時に始めるべきですか?
A: リスク分散の観点から、検討する価値はあります。
メリット:
- リスクの分散
- 複数の可能性への投資
- 比較研究の機会
デメリット:
- 時間コストの増加
- 管理の複雑化
- 集中投資効果の減少
筆者の実践:
私はPiコインをメインとしつつ、Bee Networkも並行して実施しています。ただし、あまり多くを手がけると管理が困難になるため、2-3個程度に絞ることをお勧めします。
10. まとめ:Piコインへの投資判断
10.1 総合評価
Piコインの総合スコア(筆者評価):
評価項目 | スコア(10点満点) | コメント |
---|---|---|
技術革新性 | 8点 | モバイルマイニングは画期的 |
開発チーム | 9点 | 学術的バックグラウンドが強み |
ユーザーベース | 10点 | 業界最大級の参加者数 |
実現可能性 | 7点 | 技術的には実現可能 |
リスク管理 | 6点 | 複数のリスク要因が存在 |
投資魅力度 | 7点 | 時間投資のみなら魅力的 |
総合評価: 7.8点/10点
10.2 推奨する投資スタンス
10.2.1 こんな人にPiコインはおすすめ
強く推奨する人:
- 新しい技術に興味がある人
- 時間はあるが資金に余裕がない人
- 長期投資志向の人
- リスクを理解した上で参加したい人
あまりおすすめしない人:
- 短期間で確実な利益を求める人
- 既存の投資商品で満足している人
- スマホを毎日使わない人
- 新しいものに懐疑的な人
10.2.2 投資における重要な心構え
成功するための心構え:
- 過度な期待は禁物
- 「確実に儲かる」という考えは危険
- あくまで「可能性の一つ」として捉える
- 継続こそが力
- 毎日のマイニングを3年間継続した筆者の実感
- 短期間で諦めず、長期的視点を持つ
- 情報収集の重要性
- 公式発表を定期的にチェック
- コミュニティの動向を把握
- 規制動向にも注意を払う
- リスク管理の徹底
- 他の投資とのバランスを保つ
- 詐欺に巻き込まれないよう注意
- 出口戦略を事前に考えておく
10.3 筆者からの最終メッセージ
3年間Piコインと向き合ってきた筆者として、このプロジェクトには確かに革新的な要素と将来性があると感じています。特に、5,500万人という圧倒的なユーザーベースと環境に優しいアプローチは、従来の仮想通貨の問題点を解決する可能性を秘めています。
一方で、まだ上場していない不確実性や規制リスクなど、無視できないリスクも存在します。
最も重要なのは、これらのリスクを十分に理解した上で、自分なりの投資戦略を構築することです。
Piコインは「時間だけの投資」 で参加できる稀有なプロジェクトです。金銭的なリスクは最小限に抑えつつ、将来の可能性に賭けてみる価値は十分にあると考えています。
ただし、投資は必ず自己責任で行い、他の投資商品とのバランスも忘れずに保ってください。
あなたがPiコインを通じて、Web3の世界への第一歩を踏み出すことを心から応援しています。
重要な免責事項
本記事の内容は、筆者の個人的な見解と経験に基づいたものであり、投資助言ではありません。仮想通貨投資には高いリスクが伴います。投資判断は必ずご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。また、規制環境や技術的状況は常に変化するため、最新の公式情報を必ず確認してください。
公式情報ソース:
本記事の文字数: 約8,500文字
最終更新: 2024年7月